「日本語に関する様々な事」カテゴリーアーカイブ

ボロ負けの反対は・・・?

先月の事ですが、阪神タイガースがリーグ優勝を決めました。

18年ぶり6度目という事で、大変な盛り上がりとなりましたね。

 

その際に、ネットで記事を見ていると、

「阪神ボロ勝ち」という言葉が色々な所で見られました。

 

「ボロ負け」ならぬ「ボロ勝ち」。

 

初めはちょっと違和感がありましたが、

何度も目にするうちに慣れてきました(笑)

 

そもそも「ボロ」には、

「程度が甚だしいさま」

という意味がありますので、

「ボロ勝ち」もあながち間違いとは言えないでしょうね。

 

一般的には「圧勝」「大勝」「快勝」などが挙げられますが、

「ボロ勝ち」には、何となく、

相手をボロボロにしてやった!

という、してやったり感があるように思います。

 

そういう意味では、語感も良く、力も込めやすいですね。

やはり、言葉は生き物だな、と実感します。

 

 

新しい言葉の使い方や語彙に関しては賛否両論です。

私自身も、個人的に好きな表現も、

ちょっとこれは・・・という表現もあります。

でも、そこに正解・不正解はありません。

 

自分自身にとっての語感の乗る、しっくりする表現を

探していきたいですね。

それは、紛れもない「自分の言葉」ですから。

 

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うだるような暑さですね~

連日連夜、30℃超えの日が続いています。

スマホニュースを見ても、屋外での活動は控えるようにと

繰り返し警告が来ています。

 

そんな酷暑の中行われる

夏の風物詩と言えば、高校野球。

 

見るほうはまだ楽ですが、当の球児たちは

たまったもんじゃないですよね・・・。

皆が無事にプレーできることを祈るばかりです。

 

さて、「うだるような暑さ」の

「うだる」ってどんな意味だろう?と思って

調べると、「茹だる」なんですね。

 

ゆであがるような、という意味でした。

確かに、この時期に外を歩いていると、

頭が、湯気が出そうなくらい熱くなっています。

 

皆さん、茹で上がらないよう、

適切な温度管理と水分補給を心がけましょう!

 

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日本語の難しさ

先日、ネットでこのような記事の見出しを見かけました。

「3頭もいて怖かったがとっさに助けた」
イノシシが馬乗りになっていた高齢男性を狩猟用モリで仕留め救助
OBS大分放送 10/21(金) 19:14

「イノシシが馬乗りになっていた高齢男性を」

までは何とかOKですが

そのあとがちょっと違和感がありました。

「狩猟用モリで仕留め・・・」

・・・・ん?

これでは「(誰かが)高齢男性をモリで仕留めた」事にならない

か・・・?

あるいは、

「イノシシがモリで高齢男性を仕留めて(誰かを)救助した」

とも取れます。

 

この見出しを書いた方は、当然ながら、

「イノシシが馬乗りになっていた高齢男性を、(そのイノシシを)狩猟用モリで仕留め、救助」

と書きたかったはずですが、何通りもの意味に解釈できるのは面白くもあり、

また、日本語の難しさも感じます。

 

日本語は「てにをは」によって名詞の役割が固定されますが、

同じ格助詞でも違う役割をすることがあったり、

語順が入れ替わったり、

主語や目的語が省略される

ことが多いことが原因の一つでしょう。

例外も多く、私たちが普段使っている日本語も、

よく考えると文法的でなかったり、独特の構造をしていたりします。

以前、外国の方に日本語を教えた際も、上記の点で

難しいと言われたことがあります。

 

この見出し文も、現在は

「イノシシが農作業中の高齢者に咬みつく 近所の男性が狩猟用モリで仕留め救助」

と修正されています。すっきりしていますね。

 

私達が日々当たり前のように使っている日本語ですが、

意味が伝わりにくい構造をしていることもあります。

 

ちょっとだけ気を付けたいですね!

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